【大正・昭和の猫プロダクトデザイナー河村目呂二】

「マネーキー」1923年  河村目呂二 作

マネーキー生誕100年 1924 → 2024

日本最初の創作招き猫「マネーキー」は、大正から昭和にかけて「ねこの先生」と親しまれた芸術家・河村目呂二によって誕生しました。今年はマネーキーが生まれた1924年から数えて100周年となります。マネーキーにはその前年1923年に発災した関東大震災復興への願いが込められていました。今回の企画展は、マルチに活動していた河村目呂二の「猫プロダクトデザイナー」としての仕事を中心にご紹介します。

彫刻、絵画など芸術家としての力量はもちろん、デザイナーとしてのセンス、マーケッターとしての優れた時代感覚、何よりも猫と人に寄せる深い愛情を感じていただければ幸いです。

*新作グッズや改訂版書籍「ねこの先生 河村目呂二」も販売予定

  • 会期:2024年10月4日(金)~14(月)*10/8休廊
  • 時間:13:00~17:00
  • ギャラリートーク:10月4日(金)14時〜15時  目呂二ライブラリィ主宰 内山舞(目呂二ひ孫)
  • 会場:瀬波アートスペース *入場無料
  • 〒958-0024新潟県村上市瀬波中町3-8
  • 問い合わせ先:090-2224-9912 (担当板東)

河村目呂二

Meroji Kawamura

(1886→1959)

【大正・昭和の猫プロダクトデザイナー】

河村目呂二、本名は弘は1886年(明治19年)、岐阜県揖斐郡宮地村(現池田町)に生まれた。同年生まれには、平塚らいてう(婦人運動家)、石川啄木(歌人)、山田耕筰(作曲家)、岡本一平(漫画家)、谷崎潤一郎(小説家)、松井須磨子(女優)、萩原朔太郎(詩人)、藤田嗣冶(画家)など。目呂二は大正後期から昭和初期にかけて活躍した彫刻家・文筆家である。招き猫愛好家の間では「縁福猫(通称芸者招き)」の作家として知られる。
元祖招き猫蒐集家にして創作猫アーティスト、随筆家などさまざまな顔を持つ彫刻家・河村目呂二。作品のクォリティの高さに加えて時代を先取りした感覚やライフスタイルに、近年、再評価の動きがあります。

Profile Picture

⚫︎縁起物プロダクトデザイン 各種神様製造所

マネーキー猫をはじめ、ご縁と幸運をもたらすマスコット「福の神」を創作、頒布。
語呂合わせや当て字、名付けの名手で卓抜した言語感覚の持ち主だった目呂二ならではのネーミング。

⚫︎創作人形 あいそめや

女子美出身のすの子夫人も関わって、溌剌として愛らしい人形の数々を発表。
「目呂二人形」や「変わりびな」など、大いにもてはやされた。

⚫︎猫のプロダクトデザイン 猫玩具いろいろ

遊びの要素と実用性、そして楽しさ美しさ。
「美術で生活の中に彩りを」という目呂二の想いが結実したプロダクトのいろいろ。